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【主従関係】



 薄暗い洋間、部屋を照らすのはパチパチとはぜる暖炉の灯だけ。その揺れる灯りに二人の男女の顔が浮かぶ。
 女は重厚なソファーに腰を下ろし、男はその足元に跪いている。

「エバ、俺は貴女に従順な犬だ。主の命令を待つ、愚かで醜い犬だ」

 彼は長い金色の髪を右手で肩へ流すと、左手で彼女の右足を取り、右手をハイヒールに添えると器用に脱がせた。薄い紺色に染まったストッキングの下に足の指が影となって浮かんでいた。

「ロ、ロキ……」

 彼女の動揺する声に彼は一瞬、上目にその紅潮する顔を見ると、悪戯っぽい笑みを浮かべた。

「……ぅ」

 彼は躊躇なく、無言のまま彼女の足に口を触れた。そして、その足の指を一本一本丁寧になぞるように生暖かい舌で舐めていった。
 彼女は小さく呻いて、その声を堪えようと両手を顔に当てた。
 しかし、小刻みに震える彼女の体はそれを拒絶していないことを語っている。

「嫌……」
「その命令は受けられない、主様」

 彼が上目遣いに彼女の言葉を拒否すると、その足に触れている両手と舌をゆっくりと、しかし、確実に上へと這わせていく。
 彼の舌が彼女の膝を過ぎ、いよいよ内腿へと進む。と、そこで彼はその動きを止めた。
 そして、顔を横に向ける。

「……こんなんで良いか?」

 彼の視線の先には、顔を真っ赤にさせて呆然とする燈馬想と水原可奈の姿があり、床には役なしのカード二束とエースのペア、ロイヤルストレートフラッシュの二束が置かれていた。
 彼らの表情に満足したロキはゆっくりと体を起こし、まだ顔を隠しているエバの手を引く。
 そして、彼は彼女を起こす際、耳元で囁いた。

「続きは後でな」



〈fin〉


since 2010.10.2




 『謎と趣味の館Q.E.D.』の宇多瀬様よりフリーssを頂きました!
 実はこちらチャットで生まれたネタだとログで知ったのですが、……えろいです。えろい。そしてオチが素敵っvvvv(しかしえろい。ノリノリなロキも恥らうエバもたいへんえろい。もうそれが全て。淫靡ばんざい大好物ですッ!!!)
 宇多瀬様、本当にありがとうございます!!!
2010/11/10掲載